
中国5000年と言われる長い年月の中で着々と発展を遂げてきた中国ですが、その支えとなっていたのは先祖が残していった文化と文明でしょう!
そんな中国の真髄として守り通してきた伝統的な文化10選を紹介していきます!中国固有の文化としてユニークなものから文化遺産に登録されるほどの由緒正しいものまで、中国の文化を解明していきましょう!
刺繍 (刺绣)

刺繍はみなさん馴染みがありますよね!小学生の家庭科の時間に糸を上から下からを繰り返して模様を縫っていくってことを多分やったような…。
最近では海外のブランドショップでもワンポイントのマークや、可愛い絵を絹糸で縫ってる商品をいくつも見たことあります。有名どころでいえば『GUCCIの蜂』とか見たことありませんか?あれがあるだけで値段が数段上がっちゃって、手が出せないですけど可愛い。そんな刺繍は中国の民間伝統工芸の1つです。
中国四大刺繍
少なくとも2〜3000年前から存在していたようで、主には絹や絹糸を使って刺繍を行います。長い歴史の中で、各地域の特色が出た『中国四大刺繍』と称される地域があり、江蘇省『蘇刺繍』、湖南省『翔刺繍』、広東省『広東刺繍』、四川省『朱刺繍』に分類されます。
今でも世界に対して中国の刺繍されたカーテンや洋服などの商品が輸出されていて、世界で高い評価を受けています。
どうして刺繍が有名なの?
この答えは簡単!小学生の社会の時間に習った『シルクロード』ってご存知ですよね?中国の泰漢の時代に貿易ルートとして、中国とヨーロッパの地中海を結んでいました。
『シルク』というのは中国の名産で世界に輸出していたため、シルクが通る道として名付けられました。そのシルクは世界で最初に中国が使い始めたとされています。蚕の養殖は4〜5千年前から行われており、中国各地で絹の生産がとても盛んでした。
宋の時代には、次第に中国の刺繍技術が国内外で評価され、どんどん規模が大きくなり、国内の重要な産業へと成長しました。
書法 (书法)

『書法』となっていますが、簡単に言うと『書道』です。日本も中国から伝わった漢字を使用していますので、上手い下手の判断はできますよね!
最近ではインスタグラムでも、自分が書いた字をアップする人もいます。自分が字が下手だから、なぜか見入っちゃうほどの魅力が書道にはあるのかぁ〜としみじみ思いました!
古代の文字を芸術にするのは中国だけ!
って中国のサイトに書いてありましたが、それは本当か嘘か…。まぁ日本の書道は別にして、英語やアラビア語の書道って言われてみれば見たことないですよね!
中国が文字を使うようになったのは約5000年前と言われています。もとは絵で、相手に意思表示をしていましたが、なかなかうまく行かないと悩んでいた黄帝は、大臣に文字を作れと命令したのがきっかけで、絵から文字に変化しました。
書道には5つの字体がある

中国の書道には5つの自体が存在します。きっちりした『楷書』、少し崩した『行書』、知識がないと読めない『草書』この3つは聞いたことありますよね!そのほかに2つあり、絵を元に書かれた『篆書(てんしょ)』、まるっこい『隷書(れいしょ)』と言うものがあります。
武術 (武术)

『ホァッチャーー!!』『アタタタタ!』って戦闘シーンで聞いたことありませんか?北斗の拳以外で。高い声を上げながら突きや足技を繰り返す、中国武術は世界的に見ても超有名です。
李小龍(ブルース・リー)やジャッキー・チェン(俳優ですが)に代表されるように最強武術として呼び声も高いです。たまに番組や映画でも、ボクシングvsカンフーみたいな対決があるので見てみても面白いです。
中国の武術の宗派は多すぎる!
中国の武術といえば『少林拳法』『太極拳法』『ショ〜リュ〜ケン!』(昇竜拳はストリートファイターです)が代表的に上げられますが、数えてみれば400以上の宗派があるそうです。
しかし、拳法の最古であり最強と称される『少林拳法』は、幾人もの弟子を輩出し、その弟子が道場を開いて、少林寺拳法をアレンジして独自の宗派としていると言うことが多いです。
↓詳しい中国武術についてはこちらからどうぞ↓
中国武術の何がいいの?
中国に行かれたことがある方ならご存知かと思いますが、老若男女問わず、早朝や夕暮れに公園で太極拳がおこなわれています。
もちろん喧嘩や腕試しではありません!健康療法として『心、目、体、精神、気功』の内面と外面を全てを使う中国武術はとてもいい運動になります。
漢方薬 (中医)

漢方薬って言ったら…ツムラ?苦いってイメージしかないし、粉だし飲みにくいしってあんまり自分は好きではありません…(薬が好きな人いないかっ)。
中医学=漢方薬と言う訳され方をされている、中国を代表する伝統医学の1つです。
漢方薬は労働者が名ずけ親?
漢方薬は『生薬』と呼ばれていて、道端なんかに生えている自然な植物や、鉱物の中に薬効となる成分を混ぜ合わせて作られます。これは漢民族の労働者が生薬を飲んでいたことから『これは漢民族の薬だッ!』ってことで漢方薬と名付けられたとされる説があります。
そこから、漢方薬は自然なもので体に優しく、病気もすぐ治る万能薬として一躍有名になり、中国の医学として、ここまでの発展を遂げました。
漢方薬の歴史は紀元前?
中国の漢方薬の歴史は7000年前の神農という時代に誕生したと言われています。単純計算で紀元前…5000年…。本当かどうかは神話なので不明ですが、紀元前何千年には文字もないために、薬があったのか情報を得る手段がないと言われています。
様々な文献を見てみると、最初の医学として出てきたのが『魔除け』『占い』でした。そして秦の時代(紀元前338年)には生薬を組み込んだものが飲まれていたとされる文献が発見されたと言うことで、すでに2000年以上の漢方薬の歴史は確定されました。
そして春秋戦国時代には、漢方薬の基本形が完成されました。そこから漢方薬は海を渡り、日本や韓国といった隣国だけではなく、東南アジアの方にまで伝承されていき、アジアの医療の基礎を支えるものとなりました。
京劇 (京剧)

京劇を見たことがありますが、日本の『能』『歌舞伎』のような伝統的な古典演劇に近いような感じがします!北京を中心に大流行した劇って事で『京劇』と名付けられています。
主には古典小説の台本を演じているため『西遊記』や『三国志』など日本人にも馴染み深いものもあるので結構おすすめです!
まるで劇団四季のような迫力!
ミュージカルさながらの歌声に加えて役者のコミカルな動きや、雑技団のようなアクロバットな演技には『おぉっ』っと思わず声が出てしまいます。
京劇の定番と言われているのが『覇王別姫』と呼ばれる劇です。三国志に登場する有名キャラである関羽や劉備が登場するのでとっつきやすいかもしれません!
皇帝の権力生んだ京劇!
中国の祝い行事では、必ずといっていいほど劇が行われる風習がありました。清王朝を治めていた乾隆帝の誕生日に、劇をしている複数の集団を安徽省から北京に呼び寄せました。その後に安徽省からきた集団は故郷には戻らずに、北京を活動の中心として身を置き、京劇の聖地として発展していきました。
京劇は中国文化をとっつきやすく説明した時代劇のようなものなので、国民が歴史に興味を持って好きになってもらうように作成されています。京劇にとっても文化の解釈を広めるために重大な役割を担っています。
漢服 (汉服)

華服は中国の伝統的な衣服です。中国といえばチャイナドレスが有名ですが、それは結構最近の若者に流行った服装で、華服は日本の『和服』のように由緒正しい着物として有名です。
よく中国の時代劇に登場する服装で、中国国内では現代の恋愛やアクションなどよりも時代劇が好き!って人も少なくありません。綺麗な服装で、昔の中国ってこんなキラキラしてたんだぁ〜ってしみじみ思います。
ちなみに中国で流行っている歴史ドラマはこんなのがあります!
この衣装っていつの時代?
日本で和服といえば、昔から今も結婚式や年配の方は和服を着るのを好まれている人もいますよね!でもこんなひらひらのレースは今の時代では着ている人はいません。写真撮影の時にたまに街中でコスプレしている人はよく見かけますが、普段着として着る人は誰1人いません。
華服は中国の伝統衣装として、何千年も前から着られています。漢の時代の前から切られていたそうですが、伝統として今に伝わっているのが、紀元前220年の漢王朝時代と言われています。
ひらひらのレースは絹!
中国は冒頭でも紹介したようにシルク糸を発明し、大量に生産する技術を持ち合わせていました。そのため皇帝の服を作るときも多くの絹が用いられています。華服の優雅で気品のある姿は、中国の伝統産業が支えていました。
茶道

中国も日本もお茶大国として、茶道が伝統行事としてありますよね!日本の茶道といえば『抹茶』のように苦いものですが、中国の茶道も同じなの?
中国の茶道は、お抹茶をお椀でカシャカシャやるものとは違います。お茶の奥ゆかしさを味わうために、お茶っ葉を変えたり、ブレンドしたりして、美味しい組み合わせを探したり、急須に入れる湯加減や注ぎ方を研究したりと、『茶道』と一言で言っても奥深いです。
『茶の道』を極めるという観点でいえば、日本も中国も一緒ですが、味や様式は全然違います。
お茶を開発したのは中国!
中国が世界で一番最初にお茶の木を発見し、お茶にした国です。そこから研究されて、お茶の木からお茶を作り出すプロセスも構築されたお茶の元祖です。
お茶の歴史は果てし無く遡り、7000年も前から存在したと言われています。神農時代では、お茶が病気も直す薬だとして、お茶の栽培が盛んに行われるようになったと言われています。
お茶は6種類に分けられる!
中国では茶葉の発酵具合に合わせて、大きく6種類に分けられます。『緑茶、白茶、黄茶、紅茶、黒茶、青茶』で、発酵している茶葉の色に合わせているので大体見当はつくと思います。
でも発酵した色で決まるので、青茶や白茶でも、お茶自体がその色になるとは限りません。ほとんど黄色か黒色に近くなります。

陶磁器 (瓷器)

陶磁器といえば、お宝鑑定団で毎回出るような高額商品として有名ですよね!繊細な絵とツルッツルの陶器は、芸術に特に詳しくない(ど素人)です、すご〜いってなりますよね。
Chinaは陶磁器って意味!?
これ知っていました?英語の名称の意味を調べることないから知らなかったですけど、今年一の驚きかも!
陶磁器は中国で発明されて、一大産業として中国を象徴するようになりました。中国国内の宮廷で使われるだけではなく、貿易によって、アジアやヨーロッパ圏にも大量に輸出され、コレクターが現れるほどの人気を誇っていました。
どういう経緯でつけられたのか不明ですが、その説もあり得ますよね!
陶磁器っていつから出てきたの?
中国の陶磁器の歴史は、新石器時代からとされています。もともと存在していた土器や陶器に改良を重ねて陶磁器が完成しました。
そして、中国の問い時期の代名詞とも言われる、白い陶器に青色で龍や鳥など色あざやかな色付けを行い完成されます。
囲碁 (围棋)

中国人って囲碁やるんだ!麻雀のイメージしかなかったですが。麻雀はギャンブル性があるから伝統文化として受け入れられないのかなぁ?
調べたところ、囲碁のプロトーナメントが旧正月に開催されるようで、老若男女問わずに人気なんだとか!結構意外ですね。
囲碁は中国発祥!
囲碁の起源は詳しくわかっていないようですが、中国の占星術という占いが起源に進化して、今のような対戦式のボードゲームになったと言われています。
ちなみに紀元前200年には、皇帝の墓から囲碁の先祖が出土しました。しかし皇帝が遊戯していたものではなく、墓守たちのものではないかと言われた説や、中国の皇帝であった八尾天皇によって発明されたとされる説があり、起源については曖昧です。どちらにせよ、囲碁の起源は2000年前にまで遡る伝統的な遊戯です。
中国四大芸術の1つ
中国の囲碁は、古代中国において科学、芸術、競争といった要素が含まれているとし、知的階級の必須科目になり、必ず幼い時から学ばされるようになっていました。また『中国四大芸術』として、秦チェス、書道、絵画と同じように遊戯なのに芸術とされていました。
中国の囲碁は、のちに日本にも伝わり、その面白さで日本にもブームが起きたと言われています。
切り絵 (剪纸)

まさか、中国が切り絵が有名だったなんて…。伝統工芸と言われていますが、やはり時代の流れによって影が薄くなってしまうことも多いですよね。
日本の伝統工芸の『こけし』だって、おばあちゃん家にあるだけで、自分で買ったこともないし…。変わらない美しさはありますが、時代の流れを止めることはできないですよね。
切り絵は中国発祥!
そもそも紙を最初に発明したのは中国ですので、驚くこともないですね!紙が発明され、切り絵が生まれたので、約1500年もの歴史があり、いまでも切り絵は伝統工芸として何千年もの間、人々に愛されてきました。
しかも2009年には、世界無形文化遺産に登録されるなど、薄れていく工芸品の中でも、いまだに輝きを放っています!
幸福や子孫繁栄祈願!?
切り絵といえば、出来の美しさを追求していくものですが、中国の切り絵は『幸福、豊かさ、子孫繁栄』という願いを込めて作られるようで、主に赤い紙が使われているのは縁起がいいとされているからです。
しかも北部と南部では切り絵の特徴が違うらしく、北部に人は文字をかたどって切り取りますが、南部の人は、文字を残して周りを切る方法を取っているそうです!